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禅語こよみ 2018年  【野火止の平林寺所蔵品より】

商品番号
CALE18_N
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禅語こよみ 2018年 【野火止の平林寺所蔵品より】

【表紙・富士山図(狩野安信筆/江戸時代〈17世紀〉)】
士峰 影落つ 碧波の上
一葉の漁舟 雪に掉さして帰る
(平林寺中興開山鉄山宗鈍禅師「富士川の船上に於いて」詩)

七里ヶ浜 波間に富士の かげ見えて
小舟漕ぎゆく 山の頂き


埼玉県野火止の禅刹、金鳳山平林寺は、永和元年(1375)、武蔵野の岩槻において石室善玖(1294-1389)を開山に迎えて開創され、近世初頭には鉄山宗鈍(1532-1617/昨年400年遠諱に正当)が中興した名刹。その後、檀越・松平信綱(1596-1662)によって現在地に移された。広大な境内林は武蔵野の面影を現在ものこし、臨済宗の専門道場としても知られる。
今年の「禅語こよみ」は、禅文化研究所のデジタルアーカイブス事業として、同寺所蔵の宝物悉皆調査を行なった中から、逸品を使用させて頂いた。



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-各月の禅語とうたの紹介-


1月
数竿の脩竹、長春に倚り、白鶴、飛び来たって、点として塵さず
(横川景三「扇面」賛)
わが庭に 舞いおりし鶴 けがれなく 翠の竹と 春をことほぐ

2月
人間天上、涙、横斜、入般涅槃す、黄面の爺
(虎哉宗乙「涅槃会」法語)
入涅槃 仏の慈悲と 知りつつも 涙にくるる この日この時

3月
天地中間、俗物無し、梅花枝上、月、三更
(希世霊彦「偶作」詩)
天に月 さうる雲とて きよらかに 地にさく梅の 香りほのかに

4月
無字の経巻、空を談じ玄を説く。声を眼処に聴かば、祖師禅を会せん
(愚堂東寔「寒山開経」賛)
寒山が 開く経には 一字なし 正法眼蔵 教外別伝

5月
牡丹、蕊を吐く、草庵の前、孤峰に坐断して、老年を楽しむ
(鉄山宗鈍「貴岳」道号頌)
写されし ただの一輪 花の王 蝶も舞わねば 猫も眠らず

6月
蛟龍、雲雨を得ば、終に池中の物に非ず
(『槐安国語』巻二)
雲をよび 天かけのぼる 龍となり 渇きし人に 雨をそそがん

7月
身は枯葦の危うきに居して、心は深潭の底に在り
(寂室元光「翡翠」偈頌)
枯れ蓮の くきにとまれし カワセミよ まなこするどく えものねらうか

8月
没底の魚籃、隻手に携う、紅顔翠鬢、来由有り
(白雲慧暁「魚籃」賛)
観音の 西施にまさる 美しさ これでは迷い さらに深めん

9月
七八葉の蘆、秋影動き、両三双の雁、水痕多し
(無学祖元「蘆雁」偈頌)
秋風に しばしおりたつ 蘆の洲 枝を銜えて また飛び立たん

10月
夜闌にして飢鼠多く、我が藤牀の脚を噛む
(石室善玖「竺元和尚の山謡に和す」偈頌)
愛らしき つぶらなひとみ 輝かせ 羽かじれども 腹ふくれまい

11月
六道四生、平等の法、牧童、笛を吹いて前山を過ぐ
(剣門分禅庵主「臨済四喝」頌)
笠かぶり 吹き鳴らす笛 孔も無し 誰に聴かせん 知音まれなり

12月
赤手に大虫を生擒し、颯颯たり匝地の清風
(天隠龍沢「伏虎羅漢」賛)
こわおもて やさしき心 内に秘め 虎はなつきて 風もやわらぐ





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