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花園禅塾 ボランティア活動〈第四陣〉◆総括◆

 年が明け、2月にもなると学生たちは春季長期休暇に入る。被災地で、ボランティア活動が要望されているならばと検討に入った。まずは、情報収集から始めた。なぜなら、第二陣三陣での活動を通して考えられる活動は専門職に限られてきており、ケア活動に移行してきたからだ。ボランティア活動に必要な支度物がだいぶ変わってくる。
 帰省中の谷藤指導員は、大槌町のボランティアセンターへ直接出向き、調査した。これまでは、行政が間に入っての活動だったので限られていたそうだが、行政から独立してボランティアセンターが動き出したとのこと。現地調査をすると、未着手な場所があった。活動内容は、第一陣と同様な労働があり、またその支度が必要であるということを知る。
 冬季休暇を終え、入手情報を伝え、第四陣の発足準備に入る。今回も第二陣と同じような長期休暇中の行程になる。禅塾が2月初旬に閉塾となることから、その後支度をして出発と企画する。2月の前半と後半の2案あったが、11ヶ月目を迎える2月11日を含めた上旬に決定する。また、3月になると彼岸行事や卒業、春季リーグなど諸行事があり、集まりにくいと考えた。第四陣を企画するにあたり、大槌町ボランティアセンターに電話にて最新情報をお聞きした。その際、「妙心寺花園大学さんには、以前数回ボランティアに入ってもらっている。もし今後も日程等調整がつくのであれば、来町していただきまた活動をお願いしたい。手伝ってもらいたい」とおっしゃっておられた。このことばを全体に伝え、第四陣の企画は加速した。妙心寺派宗務本所や花園大学に賛同を得て、御支援いただけることになった。参加希望者は塾外生からもあったが、最終的に禅塾生と卒塾学生のみにまとまったため、花園禅塾の塾心会の援助を柱とした。
 第一陣二陣と異なることは、気候。寒さ対策を考慮しなければならなかった。また、三陣以降に復興オープンした施設や店舗があることから、利用を含めての行程を考え直す必要があった。降雪の場合、瓦礫撤去の場合、傾聴の場合と活動内容は当日の天候などから判断されるとのこと。支度物はあらゆる場合を想定して準備しなければならなかった。しかし、今回は現地調達可能なまでに復興してきているので、不足品は今までとは違って調達できた。またそれが経済的被災地支援に繋がった。


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 活動期間中は、強風の日もあったが、全日程快晴に恵まれ、活動をしていると汗ばむほどであった。コインランドリーが数箇所に設置されていたので、我々が利用しても現地の方に迷惑にならないか視察をしてから判断した。利用可能であった為、洗濯しても乾かないということなく、着替えもこまめに取り入れることができた。
 また、復興支援活動をする場合は明るい色の服装で統一することが良いと判断した。被災地の方はボランティア隊が入ることに慣れておられた。明るい色で統一していると、身内だけでなく、現地の方々にも分かりやすく、受け入れられやすい。第三陣では仮設住宅地で住宅民の方々と接する活動に限られていたので、黒などの色で統一したが、今回は遠くからでも認知できる黄色のウィンドブレーカーに戻した。たとえ仮設施設での活動であっても、不審者扱いされることがなかった。

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 学生達は日に日に大震災のことが薄れてきているかと思いきや、そんなことはなく、覚悟をしっかりと持ち、常に何を求められていて、どう動くことができるかいう姿勢がみられた。結果、現地の職員の方々からは、仕事が速く、ていねいで元気があると感心されていた。反面、雑な仕事にならぬよう努めた。
 大槌町へのボランティア隊は今回の期間中、団体はほとんどなく、個人参加が数名いた程度だった。我が隊は町の担当職員と一緒に活動することが多く、認知され今後の活動に繋がりそうだ。
 宮古市の利用支援活動は、継続性が必要と感じた。継続して入ることで施設や住宅地の勝手を知り、できることや判断すべきことなど活動の幅が拡がると考えられた。
 活動期間中、中学校や給食センターの水道に問題があるらしく、午前授業の日々だった。高校生は期末考査中であった。そのなか、子ども達は私たちの為に仮設住宅に集まり、サプライズプレゼントのスウィーツを作ってくれた。また、その中には春、高校を卒業する男の子もおりお祝いと応援をした。子ども達も進級進学、就職と環境が変わってくる。また私達の大学生らも生活環境が変わってくる。大震災から3ヶ月ペースでボランティア活動をさせていただいてきたが、今後活動するにあたりメンバーが替わろうとも、培ってきたノウハウや子ども達との関わり、職員方との繋がりなど引き継ぎを速やかに、受け継ぎをたいせつにする必要性がでてくるであろうと考えられる。復旧し、復興も始まった被災地でまだまだ肉体労働は求められているようである。現在の寒さが和らいでくると活動内容が多種にわたるであろう。新年度へつなげていきたい。

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※東日本大震災復興支援ボランティア活動・・・第一陣~四陣現地活動隊のべ113人27日間

第四陣の全体活動報告はこちらのPDFで。

FACEBOOKページ "東日本大震災-禅僧たちの活動"も御覧ください。

by 管理者  at 15:56
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