トップページ » 活動団体 » 花園禅塾 » 花園禅塾 ボランティア活動〈第二陣〉◆総括◆

花園禅塾 ボランティア活動〈第二陣〉◆総括◆

 第一陣の活動に引き続き、夏休みの期間を利用して第二陣の活動ができないかと計画をすすめた。前回の活動より3ヶ月が経過し、その間京都でできる活動をしてきたが、現場へ入ることとなるとより最新の情報を入手しなければならなかった。気候もだいぶ変わり、自衛隊活動や避難所生活などにも大きな変化があった。学校も再開し、ちょうど夏休みの時季に入り、避難所で生活をしていた子ども達が花園大学の学生と会いたいとの情報も聞いていた。大学生も8月より9月中旬まで夏休みであるが、寺院のお盆や彼岸の加担、夏季休暇中を利用しての実習などがある為、8月の第1週で計画した。
 前回と違う点として、京都の花園禅塾を全員で出発し帰って来れないという点。休み期間に伴い、帰省場所からの往復などがあるためである。その為、現地集合現地解散というシステムをとった。また、我々は大本山妙心寺や花園大学、花園禅塾のバックアップ支援に恵まれており、経済面や道具面でも過分なる援助をいただいて活動ができている。しかし、そもそもボランティア活動をする方々は自費を出してでも活動をしたいという気持ちで行っているという原点を今回の活動に取り入れた。岩手県への往復は高額であるが、片道だけでも参加者負担とした。
 余震や原発の不安は続くものの現地へ入ると前回とはだいぶ変わった風景となっていた。鉄筋の柱の建物が無残な姿で残っていたが、それ以外は瓦礫とともに撤去され、建物の基礎だけがのこる更地化していた。更地化したところには、雑草がたくさん茂り緑地化したようにも見えた。道路はでこぼこのままではあるが、もともとの道が完全に通れる。
 しかし、作業となって現場へ入ると、まだ手つかずの場所や民家があった。
 自衛隊も完全撤退しており、復旧作業は民間人やボランティアの手が更に必要と感じた。今年の夏も酷暑で、熱中症や衛生面など全国同様対策は求められた。ボランティアセンターやサテライトの方々が気にしてくださり、休息や対策など指示に従った。
 部内寺院(大槌町外)よりメールをいただいた。内容は「花園大学・妙心寺がボランティアに大槌町を訪れ作業をしていることを町民の方より聞いた。キリスト教や他団体と一緒になって作業する姿に町民は感激し感謝していた」という内容であった。現地では「花園さん」や「妙心寺さん」とよばれ認知度が深まっている。アピールするつもりではないが、活動する我々の目印にもなるように車両に妙心寺や花園大学のマグネットを前回同様貼って移動したのが、ウィンドブレーカーなどに続いて知ってもらえた要因であろう。
 また、大勝院の盆行事の際、我々の車を見たとか、ボランティア活動への感謝のことばをたくさん戴いた。また、野菜や米などの供養もいただいた。現在もボランティア隊の活動拠点となる宿泊施設や浴場、食事場など整っていない。逆に援助していただき恐縮であった。
 今回の作業内容はちょうど前回の内容から変わる移行時期と重なっていたのではないかと推測する。重労働は少なくなり、ちょっとした作業が多かった。我々の活動は、日頃の訓練もあってか作業が速く、しかも丁寧であった。嫌な顔ひとつもせず、今回も作業に専念していた。大槌町は8月末に町長が決まり、ようやっと復興へむけて動きだす予定である。それ以降は専門職、技術者の作業が増えるのではなかろうか。ボランティア隊の我々が現場でできることは限られてくるであろう。重労働(ハード)からケア(ソフト)面の活動内容の情報を交換、共有しさまざまな準備をして現地へこれからは赴かねばならないであろう。

第二陣の全体活動報告はこちらのPDFで。

FACEBOOKページ "東日本大震災-禅僧たちの活動"も御覧ください。

by 管理者  at 11:36
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:

トラックバックはありません

コメント

コメントはありません

コメントを書く




保存しますか?


(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)