用語解説

は行

拝敷 はいしき
住職が礼拝を行なうときに用いる敷物のこと。
拝請 はいしょう
礼拝懇請の略。師家や長上の僧を迎えること。
梅湯 ばいとう
梅干しを煮出して、甘味を加えたもの。
梅湯茶礼 ばいとうざれい
朝の一番、朝課、堂内諷経の終わった後、堂内で行なわれる。
把住 はじゅう
ひっつかまえて、ぴたりとおさえこむこと。師家が修行者を指導する手段の一つ。転じて、僧堂の経理における「収入」のこともいう。←→放行
把針灸治 はしんきゅうじ
衣服のつくろいをしたり、身体の治療を行なったりすること。摂心の始まる前日に与えられる身心整備の日のこと。
跋陀婆羅菩薩 ばっだばらぼさつ
入浴せんとして悟りを開いたといわれる菩薩。そのため僧堂では浴室に祀られている。
末単 ばったん
単の一番下座の方。すなわち、そこに坐る新参のことをいう。→高単、中単。
法堂 はっとう
七堂伽藍の一つ。住持が仏にかわって説法する場所。一般の禅寺での本堂に当たる。
はん
禅堂の前門に下げられ、日に数度、時を知らせるために打たれる。
半跏趺坐 はんかふざ
半跏ともいう。坐禅法の一。→結跏趺坐
晩課 ばんか
夕刻の読経、諷経のこと。
飯器 ばんき
飯を入れて供給する器。おひつのこと。
半夏 はんげ
夏安居の中間の時期のこと。通常、六月十五日から始まる一週間の大摂心を「半夏の大摂心」という。この摂心が終わると、「半夏節」といって供養の振舞を受けることもある。
飯台 はんだい
食事に用いる台。
飯台看 はんだいかん
食事の給仕当番。
引手 ひきて
托鉢などのときの指導者。
評席 ひょうせき
長年の修行を積んだ古参の修行者をいう。またこの中から、知客、副司、直日、聖侍の役が選ばれるので役位とも同義に用いられる。
病僧寮 びょうそうりょう
病を得た修行者が療養するところ。=延寿寮
兄弟 ひんでい
同一の師家の下で修行した、法の上の兄弟のこと。
副司 ふうす
元来、住職を補佐する役職(=副寺)。僧堂では、会計を司る役職も指す。現在は、知客が副司を兼ねることが多い。
副司寮 ふうすりょう
副司のいる役寮。
普請 ふしん
衆僧がそろって勤労すること。
副随 ふずい
庶務係。作務、集米の予定や割りふり、接待、貼案などを行なう。
副随寮 ふずいりょう
副随のいる役寮。
仏性 ぶっしょう
生命あるものが生まれながらにして持っている仏としての本性。
仏餉 ぶっしょう
仏前に供える米飯。仏飯。
不立文字 教外別伝 ふりゅうもんじ きょうげべつでん
文字、言説を立てず、文字言説による教説の外に、別に直ちに心から心に(以心伝心)仏祖の悟りを伝える。
分散 ぶんさん
一会終了して修行者一同が分かれ去ること。
分衛 ぶんねい
托鉢のこと。
弁事 べんじ
私用で外出を許されること。通常、二夜三日以内をいう。
棒喝 ぼうかつ
師家が修行者を導くのに用いる手段・方法のこと。古来「徳山の棒、臨済の喝」といわれるのに基づく。
放行 ほうぎょう
師家が修行者を指導する手段の一つ。一切を許し与えて、自由に任すこと。転じて、僧堂内の経理における「支出」のこともいう。←→把住
飽参 ほうさん
充分に会得すること。悟りを開いて参ずる必要のなくなること。
放参日 ほうさんび
入室参禅のない日のこと。
方丈 ほうじょう
維摩居士が一丈四方の部屋に住んでいたという故事から転じて、寺院の住職の居室をいう。さらに転じて寺の本堂を指す。また、住職のこともいう。
法臘 ほうろう
出家してからの年数。
菩提 ぼだい
さとり。さとりの智慧。さとりの境地。また俗に冥福の意にも用いる。
法鼓 ほっく
法要、提唱などの出頭の合図として用いられる。
法戦 ほっせん
師家と修行者が問答するさまを戦いになぞらえてかくいう。
本飯 ほんぱん
正式の食事作法による食事のこと。=正飯←→随意飯
本浴 ほんよく
正式な作法にしたがって風呂に入ること。←→随意浴
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